早稲田大学 建築学科 受験体験記 #9 指定校推薦2

はじめまして!村松拓海と申します!「、展」もいよいよ来週からとなり、展示やSNSなども仕上がりつつ、遂に始まるぞー!という雰囲気になってまいりました。僕はA展の幹部ではないのですが、受験方法が特殊ということで今回 早稲田大学 建築学科 受験体験記 #9 指定校推薦2 を書かせていただくことになりました。


受験内容を端的にいうとAO入試と指定校入試の組み合わせなのですが、今までの人の体験記でAOと指定校については詳しく書かれているので、そちらをご覧ください!僕からは受験期間での活動の両立、当時の奮闘とその後をお伝えできたら良いなと思います

案外好き放題な学生
 僕は中高6年間私立の男子校に通っていて東京から埼玉まで片道1時間半以上かけて登校する日々を過ごしていました(今なら絶対に考えられない)。中学は陸上部、高校は軽音部に所属し好きなことをやっていくという精神で、休み時間も小さい頃から好きな絵をずっと描いていました。僕は色々なこと全部手抜けない性格なので、定期テストは毎回頑張って成績をキープしていました。
 そして、高校2年の終わりの頃にようやく受験を意識しだして、自分のデザインしたものが現実に残る"建築"をしたい!となかなか私欲強めで早稲田建築を目指すことにしました。ここで問題となってくるのが受験方法。勉強は続けていましたが一般で挑めるほどの自信もなく、過去の経験と表現力を活かせるAO入試というものを知り、その路線でやっていこうということになりました。AO専門の塾に入り、書類や自己PR資料の作り方を考えながら高校生も遂行していく、他の人より少しやることが多いけどなんとかついていけると思いながら、徐々に必要なものを準備していきました。

突如現れた奇跡
 そして、時は夏休み終わりへと…。クラスメートも夏期講習など受験勉強生活を過ごし、受験が確実に迫ってきていることを感じていました。ちょうどこの時期に僕の学校では指定校推薦の大学一覧が発表されました。僕はAO対策に全力を注いでいたので、見向きもせずに活動報告書を書いていました。自分がいたクラスは一般受験メインで受験するクラスなので、指定校については興味半分でみんな見ていました。その時、おお!と教室で声が上がり、何人かが自分の元に寄ってきてこう言いました。
 「おい!早稲田建築指定校あるぞ!」
 「……は?」
 流石に聞いた時は飛びました。なぜなら今まで僕の学校に早稲田の理工学部からの指定校推薦は無かったからです。しかも建築です。現在AO活動に取り組んでいる中、思いがけない別の受験ルートがあることを知り、担任と話して指定校推薦のほうも視野に入れることになりました。受験要項には指定校推薦を使う上でAO入試を受ける際には大学に連絡が必要とあったので、ダブル受験は可能ということがわかり、AOで合格したのならAO、ダメだった場合は指定校に移れるように進路指導部を説得して、なかなか無い特殊な状況で受験に挑むことになりました。僕は周りの友達に早稲田建築を目指していることを話していたので、絵が得意なこと、Tシャツデザインなどもやっていたこと、評定などの条件も満たしていたことから、幸運なことに学年で他に推薦先が被ることなく単独で指定校推薦も準備することができました。(前もって予防線張ることの重要さ笑)ただ、この時はAO入試の準備、指定校推薦の課題と準備、一般入試に向けての対策、と普通受験の人の3倍の作業量で物事をこなしていたので、限界を迎えて倒れることや、本当にしんどいと泣くこともありました。

首の皮一枚 クライマックス
 そして、受験本番。書類審査(1次試験)は無事通過して、自己PR資料と模型を抱えて面接審査(2次試験)に挑みました。終わった後は、もしものことに備えて残る一般と指定校に作業を乗り換え、合否結果を待つことになります。もう待つ間はじっとしてられなかったので、2次試験の翌日に共通テスト模試を受けたりと、受からなかった時の恐怖に怯えながら、とにかく心を平静に保つためにあれやこれやと考え込む暇を作らないようにしていました。
 そして、合否発表。結果は、

 「不合格」

絶望しながらも止まってられないと、指定校の提出書類の仕上げをしていたのを覚えています。すでにズタボロでしたが、指定校推薦でまだ希望があったのが唯一の救いでした。ただ指定校の作業を終えた後は、人と話す気力もなく静かに日々を過ごしていました。結果的には、なんとかなっているけど報われる苦労と報われない努力があるんだなと深く深く実感しました。
 指定校推薦は余程のことがない限り、落ちることはないのですが、それでも合格通知書を渡されるまではずっとビクビクしていました笑。ようやく一息ついた時は今までの負担が押し寄せてきて、寝込んだりもしましたが無事に受験と奮闘して合格を掴み取れたのは今ではいい思い出になっています。

建築学科というもの
 この学科は個性で溢れています。それぞれ得意なものが違っていて、随所で光っています。作業に集中して取り組む時間や友達と話す時間など、そして何よりも僕は建築が好きなので、徹夜連続の日々でも楽しく過ごせています。大変だ〜と思うことは多いですが、その分学ぶことも多いし、真っ向勝負で実力を試せる場でもあると思っています。建築学生として過ごせる時間の中で、一つ一つ好きなこととして自分の中から生まれたものは、今後かけがえのないものになるのではないでしょうか。

最後に
 僕は色々な人に支えられながら受験を乗り越えました。本当に家族や先生など関わった人は多くいますが、受験本番は1人です。挫けそうになるけど頑張っている中で、ここぞという時にチャンスが訪れるように人生のカラクリはできていることを実感しました。しんどいなぁと思うかもしれませんが乗り換えた先の景色は明るいです。ちょっと楽しそうと思えましたか?
展示会では、早稲田建築合格を目指す人などとも直接話ができたらいいなと思います。
ぜひお待ちしてまーす!